ディスプレイ業界で募集される職種は4つある
ディスプレイ業界では基本的に「営業」「企画」「デザイン」「制作」という4つの職種が募集されています。このページではそれぞれの職種について簡単に説明しますので志望職種選びの参考にしてみてください。また、会社によってはこの形式に当てはまらないような募集の方法をとっている企業もありますので詳しくはそれぞれの企業ページを参考にしてみてください。
営業職
営業職と聞くとモノの売り込みというイメージがありますがディスプレイ業界ではカタログにのっているような販売商品はありません。では何を売るのかというと、アイデアやデザインを売るのです。そのため他の業界の営業職とは異なり、プロジェクトの立案、リーダーとしてのまとめの立場をとります。内装を考えている企業に「うちでやらせてください」と売り込む営業本来の側面と、契約がとれたあと、「企画」「デザイン」「制作」の職種の人たちをまとめてプロジェクトの指揮をとり、最前線でクライアントと連絡を取り合うのです。そのためやりがいを感じる場面も多く、責任も多い職種です。コミュニケーション能力は必要不可欠で、チームリーダーを努めるような信頼が厚い人材を求められます。
●募集職種に制限は基本的になく、どの学科からでも応募できます。
企画職(プランナー)
営業が契約したクライアントと話し合い、プロジェクトのコンセプトを考えるのがプランナーの仕事です。クライアントが思い描く想像を絵にしたり、空間をつくるためのストーリー作りや全体を雰囲気を考えます。そのため説得力のある文章を書く能力と多少のスケッチ力が求められます。またクライアントの想像や思い、コンセプトをデザイナーへ正確に伝えるという伝達係の役目も果たすためコミュニケーション能力も必要です。プロジェクトの核となる部分、つまりは種の部分を考える仕事なのでプロジェクトの方向性を決める事が出来る職種とも言えます。女性の志望者が多く、人気も高いです。企業によっては採用選考の段階で企画案を出させたりするところもあるため文章力は必須と言えるでしょう。
●募集職種に制限は基本的になく、どの学科からでも応募できます。文章構成能力が高い人、多少の絵心がある人が求められます。
デザイナー
プランナーが考えたコンセプトをビジュアルとして形にするのがデザイナーの仕事。色や形、図面は勿論、空間を演出する仕掛けやデジタルコンテンツのアイデア等を考えることもあります。クライアントが気に入るまでは何度でも直しますし、途中で要望が変わるなんて当たり前。常に絵や図面を描いているような生活を過ごします。そのため選考段階で募集される人材はデザイン系の学生に限られ、他の学科の人は応募する事もできない特殊な仕事。その分各大学の精鋭が集まり、競争も高いです。また採用人数も少ないため激戦は必死。
デザイナーと聞くとカッコいい花形の仕事と見られがちですが実際はハードな忙しい仕事です。体力もあり、スケッチ力も高く、アイデアがどんどん出てくる、そんな人材が求められます。
●建築学科やデザイン学科、芸術系の大学を対象とする場合が多い。応募段階でポートフォリオ(作品集)が必要になるほか、面接でプレゼンテーションを行う場合がほとんど。
●企業によっては出身学科を指定しない企業もあるため、実は上記学科の人でなくても準備次第でデザイナーになる道はあります。
制作職(技術職)
デザイナーが考えた図面、デザインを実際のモノとして具現化するのが制作職の仕事。書かれた図面を現場に合わせるために修正したり、現場で組み立てたりします。企業によって多少異なりますが実際に職人さんと同じようにモノを作ったり、あるいは現場監督のような形で職人さんを動かすブレイン的な役目を果たす場合もあります。ゼネコンなどでいう施工管理としての側面も併せ持つため、現場で働く体力と構造を考える知識が求められます。勤務時間もバラバラで、大規模ショッピングモールのような店舗内のテナントで作業する場合は営業時間外の深夜に呼び出される事もしょっちゅうです。そのためかなりハードですが、実際に空間が出来上がっていく課程を見る事ができ達成感はかなりのもの。ハードだけど楽しいという人が多いです。プロダクト系の学生や建築の学生が多く応募しますが、募集学科を指定しない企業も多く文系の学生も大勢働いています。
●建築学科やデザイン学科、芸術系の大学を対象とする場合が多い。面接でプレゼンテーションを行う場合もある。
●企業によっては出身学科を指定しない企業もある。
貴方がなりたい職種は?
簡単にではありますが4つの職種について紹介させて頂きました。あとがきではありますが、これらは総合的な各職種の印象、内容なので企業によって多少扱いが異なる事を注意してください。また企業によっては第一希望職種と第二希望職種を書かせる場合もあるため4つのうち2つまで絞り込めれば悩まずに済みます。それぞれ求められる仕事や人材は違いますが最終的には素敵な空間作りに携わる事ができますのでじっくりと考えてみてくださいね。